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一から商売を始めるときは、
最初からすぐに よい品物を納入してくれる製造者が
用意されているわけではない。

オパカズの場合も同様で、
まず売り物である石を手に入れるべくライトニングリッジというブラックオパールを掘る場所に8時間余りのドライブを経て到着。
到着するとすぐに石の買い付け。
当時は日本において 襟巻きトカゲを始めとし
郷ひろみ氏のハネムーンの場所に選ばれたりと
空前のオーストラリアブームが起こったあとだったので
日本人バイヤーのお金の使いっぷりは評判になっており
われわれ日本人が来ることを聞きつけると 買い付け場所を提供してくれた家の前は たちまちマイナー達(鉱山士)の長蛇の列ができあがった。
適正価格の石を購入することだけに気持ちをそそぎこんで 順番待ちをしているマイナーが差し出す石と数時間 格闘する。
この列に並んだマイナー達が 今後はこちらから出向かなくともゴールドコーストに来たときにはオパールカズに立ち寄ってくれるはずである。
そういった道をつけるということも大切な目的であった。
大仕事を終えて ビールを一杯と はいったライトニングリッジのパブはまさに「クロコダイルダンディ」の世界であった。
アクァブラという帽子をかぶり日焼けしたオージーマイナー達でひしめきあい、ほとんど女性は見かけない。
いても 髭のはえているような女性(ほんと)が多い。
みんな一攫千金をねらって 文字通り一山当てようと この場所で掘り続けている人々がそこにはいた。
タバコと人いきれで煙った夕暮れのパブの中、私は 「オパールカズのこれから」とこの場所の密接な関係の不思議さ、相反してあまりにも自分達とはかけ離れた別世界を実感していた。
最初の在庫として店舗に出せる量の石買い込み 再び土埃にまみれた道路を100キロで疾走してゴールドコーストに帰る。
途中の景色の変化と言えばカンガルーや牛の群れ、
事故で累々と沿道に横たわり乾ききった動物の死骸達。
やがてこれらの骸たちも この赤い大地に抱き込まれて何億年後には美しいオパールとなってこの世に生まれてくるのだろうか・・・。
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